小型カンガルーであるワラビーをペットとして飼う場合、ワラビーの芸が見たいなどという期待は禁物だ。飼い主は、ただただ見返りを求めない、無償の愛を注ぐだけ。
ワラビーとカンガルー。何が違うのだろう。カンガルーは、子供を育てる袋を持っていて、後ろ足でぴょんぴょんと飛ぶ、オーストラリアに住む動物。 では、ワラビーとは?実は大した違いはない。カンガルー属の中でも、小型のものをワラビーという。要は、「このカンガルーは小さいからワラビーと呼ぶ」、その程度の分類の違いで、動物園ですら、両者の違いについて「大きいほうがカンガルーで、小さいほうがワラビー」と説明しているところもある。サイズ以外の違いを敢えて言うならば、若干、ワラビーのほうが後ろ足が小さく尾が短い。だがそのほかの性質は、後ろ足で跳躍移動すること、有袋類であり、育児嚢(いくじのう)で子供を育てることなど、両者の基本的な習性はほぼ同じである。また、ワラビーの生息地は、カンガルーと同じくオーストラリアだが、人間が持ち込んだニュージーランドにも生息している。
ちっちゃくて愛らしいワラビー、ペットとして飼ってみたいという気持ちも起きてくる。実際、家庭で飼うことも可能だ。あまりポピュラーな動物ではないので、ここそこのペットショップで購入するということは難しいが、ペットショップにお願いしたり、ブリーダーに譲ってもらうなどして、ワラビーを入手することができる。 しかし、飼い方は専門書が必要なほど高度。ワラビーはとても臆病なのだ。特に音には敏感で、ちょっとした音にも過剰に反応し、大パニックになることがある。複数で飼っている場合、一匹が何かに驚き走りだすと、ほかのワラビーも訳も分からず走り回る。集団のワラビーがパニックになり走り回る姿は、それはそれで面白く、かわいらしくあるが、追突による骨折などの危険性もあり、笑ってばかりもいられない。
ワラビーを飼うのに専門書が必要なのは、臆病だから、だけではない。 ペットにしても、芸をしないどころか、飼い主の顔を覚えているかも怪しい、ぶっちゃけおバカちゃんなのだ。そんなおバカちゃんには、当然しつけも期待できない。巣を持たない動物だからか、トイレの場所を決める習性が無いらしく、トイレを教えても絶対に覚えない。おしっこもうんちも基本垂れ流し、ある程度経つとタイミングが掴めてくるので、来そうだなと思ったら、飼い主が自分でトイレを持って追っかける場合もあるとか。素早いので気合いれておいかけてくださいね^^; そして、いたずら好きなワラビーがいたずらをしても、飼い主は絶対に叱ってはいけない。ワラビーがいたずらをする環境を作った飼い主に責任があると自分を納得させるのだ。なんて深い愛。顔も覚えてもらえていないかもしれないのに、深い愛を注ぐ。これこそ、ワラビーを飼う醍醐味なのかもしれない。